【見えないけれどとても大切!屋根防水ってどんなもの?】
建物を長持ちさせるためにとても大事な防水。特に屋上防水は重要ですが、どんな工事を行うのかご存知ない方も多いようです。ここでは、戸建て住宅の屋根防水の役割と方法についてご紹介します。
■屋根防水って何?
風雨にさらされる建物には、防水が欠かせません。雨水が建物内に入り込んでしまえば、構造体が傷んで人が住めない建物になってしまいます。雨からいかに建物を守るか、それが建物を長持ちさせるためには最も重要です。
防水が必要になるのは、主に屋根と壁、床です。特に屋根は、雨が溜まりやすいところなので、雨の影響を大きく受けます。勾配屋根であれば雨が流れ落ちるので排水性は高いですが、それでも屋根が劣化していてヒビや亀裂が入っていると、そこから雨漏りを生じる可能性があります。
また、形状や素材もさまざまなので、適切な防水方法を選ばなければなりません。屋上防水がしっかりしていないと、屋根から雨水が浸水し、屋根材が傷んで最悪の場合には室内に雨漏りがするようになります。早めにチェックして、適切な防水工事を行うことが大事です。
■こんなにある屋上防水の種類
屋上防水には、実はたくさんの種類があります。主なものと、その特徴をまとめてみます。
◎アスファルト防水
アスファルトを使った防水は、太古の昔から世界中で使われてきた方法です。液状のアスファルト溶剤とアスファルトシートを積み重ね、複数層の防水膜を作ります。仕上げはコンクリートを使う場合と、砂付仕上げ、砂なし仕上げなど、いくつか工法があります。
◎シート防水
ゴムや塩化ビニール素材の防水シートを貼り付ける方法です。簡単に施工できるのがメリットですが、シートなので破損しやすいというデメリットもあります。
◎塗膜防水
防水性のある塗料を屋根に塗って、雨を浸透させないように屋根に薄い膜を張る方法です。一般的に使用されるのは2種類です。
・ウレタン防水
陸屋根(平らな屋根)で主に使われます。ウレタンというと断熱材を思い浮かべる方もいますが、こちらは液体のウレタンです。重ね塗りすることで耐久性を増すことができます。
・FRP防水
FRP(Fiber-Reinforced Plastics、繊維強化プラスチック)を塗る方法です。FRPはとても丈夫な素材で、耐水性・耐候性が高く加工が容易なので、船や浴槽、車などにも使用されています。複数の材料を用いて5層コーティングにします。
■特殊な防水工事もある
単に雨の侵入を防ぐというだけでなく、他の機能もつけ加えた防水工事も可能です。
たとえば、太陽光の影響をダイレクトに受けやすい屋根には、断熱性のある断熱防水シートを貼るという方法もあります。
(まとめ)
屋根の防水は、美しい家、快適な家を維持するために必要不可欠なものです。それぞれの屋根に合った最適な防水方法を選択することをおすすめします。